私は特に信仰している宗教はありませんが、日本古来から地に根を張ってきた寺社の神域に入ると心が落ち着き、守られていると感じるのは私だけではないと思います。
観光目的で訪れる方々の中にも心の安らぎを求めたり、健康、安全祈願などを祈る方々がいらっしゃいます。
熊野三山と言われる那智大社を訪れ、熊野本宮大社でも愛犬と共に健康祈願をしてきました。
この記事に登場する愛犬
蕾 ♀(キャバリア×ビーグルのmix犬)
熊野本宮大社概要
熊野本宮大社では家都美御子大神(けつみみこのおおかみ)、熊野坐大神(くまぬにますおおかみ)、熊野加武呂乃命(くまぬかむろのみこと)が主祭神として祀られており、日本各地にある熊野神社の総本宮とし、神は仏として信仰が広がりました。
熊野三山とは熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社を合わせた称号で、12柱の神々を祀っています。
熊野本宮大社の創建はおよそ2000年前と言われ、当初は熊野川・音無川・岩田川が合流する大斎原の中洲に建てられましたが、1889年に起こった大洪水の災害に遭遇し、流出を免れた上四社3棟が現在の地に移築されました。
平安時代の末期には皇族や貴族が挙って参拝に訪れ、浄土への入り口で参拝し帰ることは死の淵からよみがえったことを意味し、よみがえりの聖地として崇められ、伊勢へ七度、熊野へ三度と言われるようになりました。
古来より多くの参拝者が本殿へと続く158段の石段を、1歩1歩踏みしめながら願いを込めて登っていったことでしょうか。
その思いは現在も変わらず脈々と受け継がれてきました。
参道を囲むように茂る杉古木は、悠久の歴史を物語っています。
神門をくぐると姿を現すのが檜皮葺の社殿。
中央の社殿には家津美御子大神、左の社殿には夫須美大神と速玉大神、右の社殿には天照大神が祀られています。
■詳細情報
熊野本宮大社は時空を超えた静粛な地
本来なら都から熊野本宮大社へと続く熊野古道を辿ってお参りをしてみたかったのですが、愛犬が小さかったことに加え時間的にも余裕がなかったので、熊野古道の雰囲気だけ味わうため少しだけ愛犬を背負って歩いて見ました。
熊野本宮大社の手前にある大鳥居は、遠くの方からでも確認できる偉大な鳥居で、鳥居の真下へ行くと私達は豆粒のように小さな存在でした。
熊野本宮大社へと続く石段の両脇には、その歴史を物語る大きな杉並木が続いています。
わずかな重量の愛犬を背負い、のぼり旗に背を押され石段を登ることで、愛犬の生命が有る限り健康と幸せな生活をこれからずっと背負っていくと言う思うが溢れました。
社殿が鎮座する広場には数多くの参拝者が訪れていましたが、誰もが静かに参拝をする姿があり社殿の広場は静粛が守られていました。
私も愛犬を背負ったまま参拝を済ませ改めて社殿を眺めていると、時空を超えた空気が漂い地味な存在の社殿ではありますが、肩幅のあるどっしりとした佇まいは今も昔も変わらず人々の願いを受け止めてきたのだと感じました。
世界遺産に登録されている湯の峰温泉のゆで卵
那智の滝、熊野本宮大社と共に世界遺産登録されている湯の峰温泉へ立ち寄ってみました。
こちらの湯の峰温泉には世界遺産登録された「つぼ湯」があり、2~3人入れる個室の温泉になっています。
このつぼ湯は時間帯によって湯の色が変化するという温泉で、貸し切りで体験することができるため、当初の計画ではつぼ湯に入ろうと思っていましたが、愛犬がいるので今回は断念しました。
このつぼ湯のそばに温泉卵を作れる湯場があり、私達も卵を買って温泉卵を頂きました。
ゆで卵を作っている間、愛犬はリュックから出して温泉卵ができあがるのをじっと見ていました。
ゆで卵ができるくらいの温度ですから、温泉はかなりの高温です。
湯煙が立つ温泉に愛犬はまたしても興味津々で、温泉の淵に幾つも並べられた卵が気になって仕方がないようです。
10分ほどで温泉卵はゆであがり、熱々の温泉卵は黄身まで温泉の香りがしてとても美味しかったです。
愛犬はゆで卵を食べてみたくて顔を押しつけてきますが、まだ幼犬なので今回はパス。
愛犬はキャンプ場で初温泉体験
初日は時間が読めなかったので、那智の滝近くにあった公園の駐車場で車中泊しましたが、2泊目は四村川の河原にある渡瀬温泉キャンプ場で宿泊します。
こちらのキャンプ場には大浴場が併設されており、キャンパーは誰でも入ることができます。
キャンプ場には時間に余裕を持って到着したので、管理人さんに許可を得てまだ誰も入っていない湯船から20L缶に温泉を貰ってきました。
愛犬はまだトイレ訓練中なので、時々移動中におしっこやうんちをしてしまうこともあり、それを踏んづけてしまいその場では水洗いするのですが、お腹の方まで洗うことができないため温泉に入れることにしました。
普段仕事から帰ってくるとまず真っ先に片付けるのがうんちまみれのサークルを掃除し、愛犬を洗って綺麗にすること。
愛犬を洗面台で洗うことは日常の事になっていました。
まだ食事の回数も多く1日に何度も排泄するため、タイミング良くトイレでできるのは容易なことではありません。
まず温泉が適温に下がるまでキャンプの支度をしながら調整し、その間愛犬は2畳ほどのブルーシートを敷いた上でリードを固定し自由に遊ばせていました。
いよいよ愛犬の初体験となる温泉入浴です。
この日のためにプラ桶を用意し温泉を半分入れて、愛犬の汚れてしまったお腹周りやおしりを念入りに洗い流し、仕上げに新しい温泉を入れ替え寒くないように暖めました。
始めて入る温泉は気持ちよかったのか、じっとプラ桶の中で座っていました。
愛犬が温泉好きになったのはこの日以来なので、よほど温泉が気持ちよかったのかもしれません。
紀伊半島3泊4日の旅【熊野大社】まとめ
熊野三山のうち那智大社と熊野本宮大社を愛犬と一緒に訪れることができ、改めて愛犬への思いが強くなったように感じます。
愛犬は自分の足で歩いて廻ることはできませんでしたが、一緒に参拝できたことはとても有意義だったと思います。
キャンプ場で初めて温泉に浸かり愛犬もさっぱりして気持ちよかったのか、夜はぐっすり眠りにつきました。
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