人間にとっては、甘くて美味しいチョコレートですが、犬には絶対に与えてはいけない食品のひとつ。
人間にとっては、リラックス効果、冷え性予防、動脈硬化、心臓病リスクの回避など、チョコレートの成分から得られる効果はさまざまでし。
しかし、この人間にとって「良い」とされる成分が、犬にとっては毒となってしまうことをご存知ですか?今回は、犬がチョコレートを食べるとなぜいけないのかを詳しく解説します。
知っておきたいチョコレートの成分
チョコレートが甘いから犬にあげてはいけないと思っている方も多いようですが、実は、甘いからあげてはいけないのではありません。チョコレートの持つ成分が、犬の健康を害するため、絶対にあげてはいけないのです。
では、そのチョコレートが持つ成分とはどんなものなのでしょうか。まずは、チョコレートの成分を知っておきましょう。
チョコレートはカカオから作られる
チョコレートは、カカオニブと呼ばれるカカオの実の中にある種子から作られています。この種子をすりつぶしてできるカカオマスを圧搾するとココアバターになります。圧搾する前のカカオマスとカカオバターに、砂糖や乳製品を加えてできるのがチョコレートなのです。
カカオは学名をテオブロマと言い、これがカカオの有効成分であるテオブロミンの語源となっています。
ギリシャ語では「テオブロマ=神様の食べ物」という意味を持ち、古代文明では、神様への捧げ物とされていた貴重な木として大切にされていたそうです。
テオブロミンとは?
チョコレートに含まれる主な成分として、知られているのがテオブロミンです。テオブロミンの正体は、カフェインやニコチン、モルヒネなどに含まれているのと同じアルカロイドという有機化合物です。
薬理作用の他に毒性をも持ち合わせているアルカロイドは、血管を拡張・弛緩させ、血流を良くする化学物質で、興奮剤と同じ効果があるということになるのです。
そのため、大脳を刺激して集中力や気力をアップさせる中枢神経刺激薬や血管拡張剤として使用されています。また、強い利尿作用もあります。
コーヒーに含まれるカフェインと同じように覚醒効果やリラックス効果があるテオブロミンは、少量の摂取であれば人間にとっては効果がありますが、犬にとってはこれが有毒となります。
なぜ犬にチョコレートをあげてはいけないの?
前述のように、テオブロミンには覚醒効果や利尿作用があるのですが、実は、犬はこれが代謝できない体質なのです。
人間がチョコレートを食べても、この作用が出るのは数十分程度ですが、犬はテオブロミンを解毒することが苦手なため、体内に蓄積されてしまうのです。
犬がチョコレートを食べて、下痢、嘔吐、異常興奮などの中毒症状が出るのは、テオブロミンの持つ成分が過剰に作用してしうためなのです。ひどい場合は、頻尿、痙攣、震え、ふらつく、ぐったりするなどの重篤な症状を示す場合もあります。
テオブロミンがはチョコレートにどのぐらい含まれているの?
10kgの犬がチョコレートを食べてしまった場合、500~1000mgのテオブロミン摂取量が犬にとっての致死量と言われています。
市販されているチョコレートで、カカオ含有量70%以上という高カカオチョコレート100gに含まれるテオブロミンの量は580〜1100mgで、普通のチョコレートに含まれるテオブロミンの約4倍です。
つまり、体重が10kg以下の小型犬にとって高カカオチョコレート1枚で致死量に匹敵する量が含まれていることになります。
犬がもしチョコレートを食べてしまったら?
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もし、チョコレートを犬が食べてしまった場合、すぐに動物病院に連れて行ってください。犬は、テオブロミンを分解できないため、病院で吐かせる処置を取ってもらう必要があります。
たとえ嘔吐や下痢などの中毒症状が出ていなくても、犬の体にチョコレートがどのように作用しているのか確かめるために、血液検査をしてもらいましょう。
犬にチョコレートは厳禁!
犬がチョコレートを食べてしまうのは、100%飼い主の責任です。チョコレートは、板チョコだけではなく、パン、クッキー、ケーキ、アイスクリームなどさまざまなスイーツに使用されています。ついついテーブルの上に置き忘れてしまうなど、ちょっとした油断から犬がチョコレートを口にしてしまう可能性が高いのです。
チョコレートは犬にとって猛毒であるという認識を常に持ち、管理には十分に気をつけましょう。