トリミングが必要な犬種もそうでない犬種もグルーミングはやらなければなりません。グルーミングとは「犬の手入れ全般」を意味します。ブラッシングから爪切り、シャンプーなどワンちゃんの手入れ全般です。
グルーミングはできれば、子犬の時から行っていると愛犬も慣れてくれるのでやりやすいと思いますが、成犬になってからでも、飼い主さんがコツさえ掴めば意外と簡単にできます。
ここでは、自宅でできる愛犬のグルーミングやケアのやり方を詳しくお話していきますので、自宅で、飼い主さんの手でグルーミングやケアを行う際の参考してください。
この記事を書いた人
羽道たんと / トリミングサロン、ペットショップ、ブリーダー犬舎でトリマーとして色々なわんちゃんのトリミングを経験してきました。
自宅でできる愛犬のグルーミング1.ブラッシング
愛犬のグルーミングで欠かせないのがブラッシングです。ブラッシングは全犬種、毎日行うことをお勧めします。
ダブルコートの犬種は抜け毛が多いため、毎日ブラッシングをしていれば、ブラッシングの時に抜け毛を取り除くことができるので、室内に抜け毛が散らばりずらくなります。
シングルコートの犬種は特に毎日欠かさずに行いたい作業です。
シングルコートの犬種の被毛は細くて柔らかい子が多いので、縺れや毛玉になりやすく、それを防ぐためです。
被毛にゴミやほこりが付着すると、すぐに絡んでしまうので、お散歩から帰宅したらブラッシングすることを日課にすると良いでしょう。
ドイツピンブラシ
ブラッシングに使用するブラシですが、短毛種と長毛種によってそれぞれ適したブラシがあります。
短毛種にはピンブラシが良いでしょう。 ピンブラシは刃先が丸くなっているので、皮膚を傷つけることなくマッサージ効果も得られます。
長毛種の場合もピンブラシを使用しても良いのですが、根元の方まで刃先が届きにくいので、コームを併用して使用すると良いです。 ピンブラシで毛並みを整えて、根元の方はコームでほぐす感じです。 もし、縺れや毛玉ができてしまっている場合は、スリッカーブラシを使用してください。 スリッカーブラシは刃先が細かいので、縺れを取るには最適です。 ただ、刃先が尖っているので、皮膚に強く押し付けると皮膚を傷つけてしまうので、その点は充分に注意してください。
被毛が細くて柔らかい子にスリッカーブラシを使用する時は、強くブラッシングしてしまうと被毛が切れてしまうので、優しく行うようにしてください。
自宅でできるグルーミング、まずはブラッシングの仕方をしっかり覚えましょう。
自宅でできる愛犬のグルーミング2.爪切り
自宅でできる愛犬のグルーミング、次は爪切りです。
ワンちゃん用の爪切りは2種類のタイプがあります。ニッパータイプとギロチンタイプです。
Leeko 爪切り 犬用ネイルケア ニッパータイプ
ニッパータイプの爪切りはその名の通りニッパーのような形でハサミのように刃で爪を挟んで切ります。大型犬はニッパータイプを使用することが多いです。
ニッパータイプは切れ味が良いので、大きな爪も切りやすいですが、その分切り過ぎには注意してください。 細かい部分を切る時もニッパータイプを使うと良いでしょう。
WeinaBingo ペット用つめ切り ZAN ギロチンタイプ
ギロチンタイプの爪切りは刃先に穴があり、その穴に爪を入れて切るタイプです。 ニッパータイプより固定できるので、切り過ぎを防ぐことができます。
どちらのタイプの爪切りも大きさの種類があるので、愛犬に合ったサイズを使用してください。
犬の爪切りって少し怖いですよね。
特に爪が黒い子の場合。
犬の爪は中心に神経が通っています。
白っぽい爪の子は中心部分が透けて見えるので分かりやすいですが、黒い爪は見えません。
ですので、一気に切ろうとせずに少しずつ切っていくと、爪の中心部分に乳白色の部分が見えてきます。そこまで切ってあげてください。それ以上切ってしまうと出血してしまいますので、気を付けてくださいね。
万が一、出血してしまった場合は、犬の爪用の止血剤など、を付け、出血をしてあげてください。
爪切りが終わったらヤスリをかけてあげると良いでしょう。
人間の爪と同じように切り口部分をなだらかにしてあげます。
自宅でできる愛犬のグルーミング、ブラッシングの次は爪切りをマスターしましょう。
自宅でできる愛犬のグルーミング3.足裏、肛門周りのケア
自宅でできる愛犬のグルーミング、次はワンちゃんの足裏、肛門周りのケアです。
室内飼育の子は足裏のお手入れはとても大切です。
足裏の被毛が伸びてしまうと肉球に覆いかぶさってしまうので、フローリングなどで滑ってしまいます。
人間と違い、犬は4本足なので、滑っているようには見えませんが、滑りそうになると足の根元に変に力をいれたりしています。 繰り返しているうちに股関節を痛めてしまうこともあるのです。
足裏のお手入れはバリカンを使用すると簡単に行えます。
バリカンを肉球に軽く当てて、肉球からはみ出ている被毛だけを刈ってあげます。 無理に肉球の間に生えている被毛まで刈ろうとしなくても、伸びてきた時に刈ってあげれば良いでしょう。
肛門周りもバリカンを使うと良いです。
肛門に触れるまで伸びてしまった被毛を刈ってあげますが、この時に気を付けなければならないことは、肛門にバリカンを近付けると、ほとんどの子が肛門に力を入れてしまい、肛門部分が出っ張ってきます。 その時にバリカンを当ててしまうと傷つけてしまうので、そこだけ注意してください。
自宅でできる愛犬のグルーミング4.耳掃除
自宅でできる愛犬のグルーミング、次は耳掃除です。
犬種によって立ち耳、垂れ耳の子がいます。
立ち耳の子達は通気性が良いので比較的耳の中は綺麗です。
時々、綿棒などにイヤーローションを付けて軽く拭いてあげるくらいで通常は大丈夫だと思います。
垂れ耳の子達は立ち耳の子達に比べると、耳の病気になることが多いようなのでとても大切なお手入れです。
トリミングが必要なシングルコートの犬種は、耳の中の毛も伸びるので抜いたり切ったりする必要があります。特にプードルやシーズー、マルチーズなどは毛が伸びる上に垂れ耳なので気を付けてあげてください。
まずイヤーパウダー(滑り止め)を振りかけて、指で抜ける範囲の毛を抜きます。 指で届かない部分はカンシを使って抜いてあげてください。
ギムボーン イヤーパウダー
なるべく毛が残らないように綺麗にしてあげた方が愛犬のために良いので、愛犬が少し嫌がっても、ここは心を鬼にして頑張って行いましょう。
抜き終わったらイヤーローションを綿棒などに付け、イヤーパウダーが残らないように少し奥の方まできっちり拭いてあげます。
耳掃除も、大切なグルーミングの1つです。
自宅でできる愛犬のグルーミング5. 目の周りのケア
自宅でできる愛犬のグルーミング、次は目の周りのケアです。
犬は目ヤニが結構出ます。
目ヤニを放って置くのは衛生的にも良くありません。
目ヤニをそのままにしてしまうと、目の周りの被毛が目ヤニで固まって取りづらくなってしまいます。無理に取ろうとすると被毛を引っ張ってしまい、愛犬に痛い思いをさせてしまうので、目ヤニは一日に一回拭きとってあげることを日課にしてください。
ウエットティッシュや濡らしたタオルなどで目の周りを優しく拭いてあげてください。
トリミングが必要な犬種は目の周りの被毛が伸びてしまうと目に入ってしまうので、目の周りの被毛が気になったら少し切ってあげた方が良いですね。
目の上の部分だけ普通のハサミでちょこっと切ってあげると良いですよ。
切り過ぎには注意してくださいね。
自宅でできる愛犬のグルーミング まとめ
グルーミングは愛犬が健康で清潔な生活をするために欠かせない作業です。
中には、大好きな飼い主さんに遊んでもらっているような感覚で、グルーミングが大好きな子もいます。
ピンブラシを見せると、喜んで近づいて来たり、爪切りを見ると自分から足を上げてくれたり…
愛犬にとってグルーミングが楽しみになるように、飼い主さんも楽しみながら挑戦してみてください。