年間を通して手軽に登山体験ができる山として人気が高い高尾山。
高尾山はミシュランガイドにも登録された正真正銘の、東京にありながら自然がそのまま残された都会のオアシス。
この場所で空を仰げば、天に向かってそびえるのは高層ビルではなく、青々と茂る葉を付けた高木が大空を覆い尽くしています。
愛犬とマイロを伴って出掛けた、最初で最後の地が高尾山になってしまうとはその時は思いも寄らずに登ってきました。
この記事に登場する愛犬
蕾 ♀(キャバリア×ビーグルのmix犬)
マイロ ♀(ジャックラッセルテリア)
憩いを求めて集う高尾山の魅力
高尾駅は、日本の名駅100選に選定された歴史ある駅舎です。京王高尾線の高尾山口駅のひとつ手前にある駅舎で、高尾山口駅周辺の飲食店や駐車場が混雑しているときなど、高尾山名物のとろろそばなどが頂ける名店もたくさんありますのでこちらの駅を利用するのも手です。
勿論お土産品も揃うので、高尾駅まで足を伸ばして出掛けてみても良いかもしれません。
高尾山口駅は高尾山のお膝元に当たる駅で、ここから高尾山へ向かいます。
駐車場もこの近くになりますので、趣のある商店街を歩いて高尾山登山口へ。
高尾山を登るコースは1号路~6号路、稲荷山コースまであり、それぞれ違った顔の高尾山を楽しむことができ、1号路と6号路、稲荷山コースはケーブルカーやリフトを使わずに登るコースで、1号路はリフトの脇から、6号路はケーブルカー側に流れる川に沿って歩く渓流コースで、稲荷山コースは6号路から入り、ケーブルカー乗り場付近にある分岐から登山道に入ります。
リフトを利用した場合、1号路を歩いてケーブルカーの降り口で合流し1号路、3号路、4号路のいずれかの登山道から頂上を目指して登るコースになります。
1号路は一番人気のあるコースで、薬王院で参拝しながら猿園なども楽しめるコース。所要時間は登りで1時間40分。
2号路はケーブルカーを降りた高尾山の中腹を1周する周遊コースで、高尾山にそびえるブナや樫の木などを奏でながら、高尾山名物のタコ杉などを見て歩く40分ほどのコース。
3号路は1号路から浄心門のところで脇に入る分岐があり、緩やかなコース。1号路との分岐から登りで1時間。
4号路は3号路と同様に1号路から浄心門のところの分岐から吊り橋を通る人気のコース。所要時間は登りで1時間30分。
5号路は高尾山山頂を散策するコースで、30分ほどで散策できます。
6号路は沢のせせらぎを聞きながら歩くことができ、途中には琵琶滝が臨めます。所要時間は登りで1時間30分。
稲荷山コースは途中に稲荷神社が有ることから名付けられたコースで、稲荷山展望台からの眺めは絶景。所要時間は登りで1時間40分。
年の瀬に登ったマイロとの記念すべき高尾山
東京にいながらも都会の喧噪とかけ離れた、自然がたっぷりと残された高尾山。
駅からのアプローチもどこか遠くの観光地へ出掛けたような、両側に並ぶお土産屋さんやお食事処も風情が感じられる通路になっており、都内にありながら手軽に登山が楽しめることで、高尾山はミシュラン三つ星に輝くずっと前から人気があり、休日になると多くの観光客や癒やしを求めてやってくる登山者で賑わっています。
我が家が高尾山へ訪れたのは、なんと12月31日の大晦日。
前日までにようやく大掃除も終わり、31日はゆっくりしようと思っていたのですが、相棒が「今年最後の山登りで高尾山へ行ってみよう」と提案されたのがきっかけでした。
ゆっくりするつもりだったので朝起きたのもいつもより遅かったため、出発したのも当然遅くなり私達はケーブルカーを利用して登ることにしました。
リフトならわんちゃんを抱っこして利用することができ、ケーブルカーの場合はクレートに入れれば一緒に乗ることができます。
クレートは無料の貸し出しがあるので持って行かなくても大丈夫。
高尾山の中腹には薬王院があり、初詣やお参りに来る観光客も多いことから高尾山の山道は舗装された幅の広い道になっているので、ケーブルカーを利用し薬王院までならパンプスでも歩くことができます。
それ以上登るようならスニーカーを履くようにしてください。
薬王院までの参道には高尾山名物のタコの足のように見える事から名付けられたタコ杉や、サル園などもあります。
薬王院の浄心門から暫く歩いて行くと道は二手に分かれ、ひとつは108段の急な階段がある男坂。もうひとつは距離は大廻りになりますが緩やかな道が続く女坂。
男坂と女坂が合流した当たりから両脇には太くて立派な杉並木が続き、古式ゆかしい佇まいに溜まったストレスも解けていくような神域へ誘ってくれます。
薬王院ではわんちゃんも一緒にお参りすることはできますが、我が家は万が一神域内で粗相をしてはいけないと思い中には入らず、入り口の所からお参りさせて頂きました。
私たちが行った時は年の瀬だったので落葉樹はほぼ落ちていましたが、紅葉の時期には見事に染まった赤い紅葉を奏でることができ、美しい紅葉を求めて登る登山者が一番多い時期になります。
山頂が見えてくるとお食事処ののぼり旗も確認でき、山頂には数件の食事処がありカレーやお蕎麦などが頂けます。
高尾山の山頂はかなり広いスペースがあり、食事処の前にはベンチがズラリと並び登山者が休憩できるようになっています。
高尾山山頂展望台や大見晴台からの展望は、富士山を初め丹沢の山並み、横浜のビル群、江ノ島、遠くには房総半島まで見渡すことができ、夜景でも有名な高尾山では、ケーブルカーを降りて直ぐの所にあるかすみ台展望台からは横浜方面の煌めく夜景が一望。
金比羅台展望台からは新宿副都心の夜景が瞬きます。
金比羅台展望台は1号路の登山口とケーブルカー下車口の途中にあるので、夜行く場合は両手が使えるヘッドライトが必要です。
かすみ台展望台はケーブルカー運行時間内なら手軽に夜景が楽しめます。
我が家が登ったときの山頂は、広々とした山頂に冬の風が容赦なく吹き付けてとても寒く、お弁当をベンチで食べたら直ぐに下山しました。
もう少し暖かな季節だったらのんびりできたのですが、おにぎりを持つ手もかじかむほどだったので丁度食事処の改修工事をしている店舗にシートが張られ、少し風を避けることができたので見晴らしは良くありませんがこの横にあったベンチで食べました。
食べている間中、愛犬達からの熱い視線を浴びています。
高尾山には趣の異なった登山道がたくさんあるので、行きと帰りでは違ったコースを辿ってみるのもおすすめ。
1号路の薬王院へ通じる道は、参拝者が多いことから道がかなり整備され舗装が施されているので山歩きの観点からみると物足りない感はあります。
わんちゃん連れなら3号路か4号路、6号路がおすすめで、健脚の方なら稲荷山コースが良いかもしれません。
今回一緒に高尾山へ登ったのは、娘が独立するときに里親募集を募ったジャックラッセルテリア2頭のうちの1頭で、里親が見つからなかったため私が引き取り、引き続き里親募集をしていたマイロ。
もしも里親が見つからなかった場合はうちの仔として迎えようと思っていました。
高尾山へ行く少し前から家で預かっていて、その後里親さんも見つかり1月末には引き取られていきました。
マイロと一緒に暮らしたのはわずか1ヶ月ほどだったので、マイロと一緒に出掛けることができたのはこの高尾山が最初で最後の記念となる日になりました。
わんちゃんと人気の高尾山登山 まとめ
マイロが来て最初の頃、愛犬はマイロを受け入れることができずけんか腰でしたが、1日1日と経過するごとに仲良くなって、1週間経った頃にはお互いにひっついて寛いだり寝たりするほど仲良しになっていたので、マイロとのお別れも愛犬にとっては寂しかったかもしれません。
マイロとの最初で最後のお出かけとなった高尾山は、年の瀬の時期ではありましたが行っておいて良かったと思いました。