大切な家族の一員である犬にも愛情たっぷりで素敵な誕生日ケーキを手作りしてあげたいと思うのは当然の親心というもの。
短い犬の生涯ですから、1年に一度は豪華な誕生日ケーキを作りたいところですが、犬には食べて良いものと悪いものがあります。
特にアレルギーのある犬の場合は注意が必要です。そこで、誕生日ケーキを手作りする際に注意したいポイントと知っておきたい栄養素についてご紹介していきます。
知っておきたい犬用ケーキを作る時の注意点
ケーキというと、ついつい生クリームなどで美しくデコレーションされたものを思い浮かべてしまいますが、犬用のケーキは人間用とは別のものと考えておくことが基本です。
特に、食材には気をつけたいもの。最近、犬に増えてきたアトピー性皮膚炎などは食生活が引き金の一つになっていると言われています。そのため小麦粉や砂糖などは避け、フルーツやチーズ、ヨーグルトなどの食材を使用することがおすすめです。
また、デコレーションで使用する生クリームをクリームチーズやヨーグルトに置き換えるなどの工夫も必要となります。
さらに、大きなケーキを丸ごと与えてしまってはカロリーオーバーとなり、肥満の原因となってしまうため、与える量にも普段の食事の量やカロリーを考慮することも大切です。
せっかくの誕生日ケーキですから、美味しいだけではなく犬の健康に役立つ手作りケーキを作ってはいかがでしょうか。
今回紹介するレシピで使用する食材の栄養素とは
犬用のケーキは、ヘルシーな食材で簡単に手早く作りたいもの。そこで、犬の健康に役立ち、手早くケーキを作る材料として適切な食材の栄養素をご紹介します。
リンゴ
犬のお腹の調子を整えてくれるペクチンが豊富
リンゴの皮と果肉に含まれているペクチンは食物繊維の一種です。ペクチンには整腸効果、有害物質を排泄する働きがあります。
犬にとって大切なリンゴ酸とクエン酸
リンゴの酸っぱい成分には、リンゴ酸、クエン酸といった有機酸が含まれています。このリンゴ酸やクエン酸は、クエン酸サイクル(TCAサイクル)を円滑にする働きがあるのです。
クエン酸サイクルとは、食事から摂取した栄養をエネルギーに変換する体内燃焼システムのことを言います。
生物にとってとても大切な働きであるこのクエン酸サイクルは疲労回復に効果的です。また、特にシニアの犬たちには摂取してもらいたい栄養素の一つです。
リンゴの栄養成分を効率よく消化吸収するために加熱しましょう
生のりんごは犬の大好物のひとつですが、消化吸収の面から考えるとりんごは軽く煮た方が、犬にとっては有効です。
その際に、体を温めてくれる効果のあるシナモンパウダー、ビタミンミネラル豊富なメープルシロップを少量入れると、美味しさアップ、栄養成分がさらに豊富になります。
さつまいも
さつまいもは万能野菜
さつまいもといえば、まず食物繊維豊富な野菜であることが思い浮かびます。さつまいもにはセルロースとヤラピンという食物繊維が含まれています。これらの食物繊維は、犬がお腹の不調を訴えたときに有効な食材です。
また、ビタミン、ミネラルも豊富でエネルギー代謝をアップしてくれるため、太りにくい体質を作ってくれます。
ダイエット効果が期待できる優秀なビタミンB群、ミネラル、βカロチンが豊富
さつまいもに含まれるビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、葉酸、パントテン酸)によってエネルギー代謝がアップ、このため太りにくい体質を作ってくれます。
また、βカロチンは犬のカラダの中でビタミンAに変わる栄養素です。このβカロチンは、犬にとってとても大切な栄養素で、例えば鼻(ピンク色など)の色抜けを防ぐ有効な成分と言われています。
熱を加えることで効率よく摂取できる成分でもあるので、スイートポテトなどにすることはとても有効です。
ガン細胞の抑制をしてくれるなどいいことずくめ
さつまいもには、ガン細胞の繁殖を抑制してくれるガンクリシオド、塩分を排出してくれるカリウム、骨を丈夫にするカルシウム、老化を予防する「若返りのビタミン」ビタミンEなど、犬のカラダに良い成分がいっぱい含まれています。
犬に優しいスイートポテト
生のままでは消化されないさつまいもは蒸してあげることが、犬にとっては有効です。また、皮の部分には、消化酵素,アントシアニン、抗酸化物質などが含まれているので、皮付きのまま上げるのがベストです。
もし、初めてさつまいもをあげるのでしたら、まずはサイコロ状に小さくカットしたものを与え、お腹の調子みるようにしてください。
犬用の手作り誕生日ケーキおすすめレシピ
愛犬に作ってあげたい犬用の手作りケーキレシピをご紹介します。
簡単アップルケーキ
材料:(パウンド型1本分)
リンゴ(皮付き) 1個
水 適量
シナモン(有機のもの)少量
メープルシロップ 少量
米粉 170g
アーモンドプードル 30g
ベーキングパウダー(アルミニウムフリー)5g
スキムミルク(豆乳でも可) 100cc
オリープオイル 大さじ2
卵 2個
作り方
1.リンゴは、くし形、さいの目など犬が食べやすい大きさにカットします。
2.鍋にリンゴとひたひたになる程度の水、メープルシロップを入れ中火で煮込みます。
3.リンゴが透き通ってきたら、火を止めシナモンパウダーを振りかけます。
4.オーブンを180度に予熱開始。
5.オリーブオイル、卵、スキムミルクを入れ泡立て器でよく混ぜます。
6.米粉、アーモンドプードル、ベーキングパウダーをビニール袋に入れ混ぜ合わせます。
7.5に6を入れ、さっくり混ぜます。
8.7に3を加え軽く混ぜ、好みの型へ流し込みます。
9.180度のオーブンで30分〜40分焼いて完成です。
*薄くスライスしたリンゴ(分量外)をお花のように並べて飾り付けすると見た目にも華やかになります。
スイートポテトケーキ
材料
さつまいも(皮付き) 1個
シナモン(有機のもの)少量
卵黄(照りを出すため)1個
作り方
1.さつまいもは皮付きのまま、蒸すかレンジで加熱します。
2.加熱して柔らかくなったら、皮をむきフォークやすりこぎなどでペースト状に潰します。(加熱されたさつまいもは十分に甘みが出ているので、砂糖などのを加える必要はありません)
3.ペースト状になったらシナモンを加えよく混ぜます。
4.好みの耐熱容器に入れて、卵黄を表面に塗り、オープンまたはトースターで焼き目がつくように焼きましょう。
*クリームチーズを室温にしたものをホイップクリーム代わりにデコレーションに使用すると、華やかなケーキになります。
リコッタチーズで作るレアケーキ
材料
リコッタチーズ 250g
プレーンヨーグルト 200cc
粉寒天 2g
水 100cc
レモン汁 小さじ3
作り方
1.リコッタチーズとヨーグルトは水切りをして室温に戻しておきます。
2.ボウルに水切りをしたリコッタチーズとヨーグルトを入れ、よく混ぜ合わせます。
3.鍋に水と粉寒天を入れ、沸騰してから2分ほどよくかき混ぜます。(沸騰させるのがコツです)
4.2に3を入れ、よく混ぜ合わせレモン汁を加えます。
5.好みの型に生地を流し入れ、冷蔵庫で固まるまで冷やします。
*真っ白なケーキには、ブルーベリー、ラズベリーなどのベリーをたっぷり盛り付けることがおすすめです。
犬も大喜びの手作りケーキで誕生日のお祝いをしましょう!
今回、ご紹介したレシピは飼い主も一緒に食べられる基本のケーキです。トッピングやデコレーションを工夫してオリジナルの「うちの子」スペシャルを作ってみてはいかがでしょうか。
飼い主が食べる場合は、バニラアイスクリームやはちみつと一緒にどうぞ。犬には誕生日という概念はありませんが、飼い主の愛情がたっぷり詰まった手作りケーキが目の前に出て来れば大喜びする事間違いありません。
市販の誕生日ケーキも豪華で素敵ですが、1年に一度の事ですからぜひ愛情たっぷりのケーキを作ってみてください。