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子犬を迎え入れる準備!しつけはどうすれば?、トイレ、甘噛み対策、社会化は?

犬のしつけ・トレーニング

はじめて犬を家族に迎えようと思った時、まずはどんなことに気をつければいいのか、どんな考え方で子犬と向き合えばいいのか、の心構えについてアドバイスします。

また、子犬育ての三大イベント、トイレ、甘噛み、社会化トレーニングについてご紹介します。

 この記事を書いた人

カジ ノブエ
ドッグトレーニング・インストラクター/スウェーデン式ドッグマッサージ・セラピスト 犬の行動心理に基づく英国式ドッグトレーニングを日本に取り入れた第一人者、松本和幸氏に師事。英国ペットドッグトレーナーズ協会公認、リン・バーバー氏のディプロマ取得。
出張ドッグトレーニング「おりこうワンちゃん」 http://www.orikou-wanchan.com

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子犬を迎える時期はいつ頃がいい?

子犬がご家庭にやってくるのは3ケ月齢前後が望ましいといわれており、2ケ月未満の幼犬のうちはまだまだ母犬や兄弟犬たちと一緒に過ごしながら犬社会のルールを学ぶ時間が必要です。

そのため、あまり早期に人社会の家庭にやってくることはお勧めしません。

子犬たちは母犬を中心とした兄弟犬たちとの群れ社会の中で、この先生きていくために必要な一連の行動の基礎を学ぶと言われています。

このわずかな期間の貴重な経験があることで、人社会の一員となってからもスムーズに周囲の犬たちとも打ち解けることができますし、多くの新しい刺激に対してストレス耐性をもって乗り越えていくことができるのです

近年ではペットショップから購入するほかに、ブリーダー(繁殖家)から直接購入したり、保護された犬を引き受ける、といった入手経路も増えてきました。

人社会の家族の一員となる“時期”というのはとても重要です。赤ちゃん(子犬)のかわいさに惑わされず、素直で健やかな犬に育てるためにも、3ケ月齢を目安に、犬に詳しい人と相談しながら子犬を迎え入れる時期を検討しましょう。

また、見た目のかわいさだけではなく、ライフスタイルに適した犬種を選ぶ、ということも大切です。大きさや運動量、お手入れの特徴、しつけのしやすさ、などの観点から家族全員でじっくり話し合って子犬の犬種を決めましょう。

そしてひとたび家族となれば、今度は新しい人社会の家族が子犬の母親や兄弟犬の代わりとなってさまざまなルールを一つずつ教えていかなければなりません。

この世に生まれ落ちてからまだ数か月しかたっていない赤ちゃんがたった一頭きりで人との生活のルールを一つずつ学んで、しつけを身に着けていくのですから、子犬も大変です。

広い心と大きな愛情で子犬を受け入れてあげましょう。

子犬の育て方は家族皆で話し合いましょう

かわいらしい子犬がやってきた日、家族皆がソワソワ、ウキウキ。これから始まる犬との生活は希望にあふれ、一緒にやりたいことや行きたいことがたくさんあるに違いありません。

さあ、すばらしい犬との生活を存分に楽しみましょう!…でも、ちょっとまって。小さな子犬のお世話は、決して楽しいことばかりではありません。

食事はどうするんだっけ?おしっこもうんちなどトイレも辺りかまわず!一晩中クインクインと鳴いている…!子犬ってこんなに聞き分けの無い動物だったなんて!と驚くこともあるでしょう。

「こんなはずじゃなかった…」と思わないためにも、家族皆がこの新しい小さな家族を迎える前に、どんな時も愛情を持って向き合うことができるのかをしっかりと話し合っておく必要があります。

「子犬がこんなにうるさいと思わなかった」とか「子犬がこんなに暴れまわるとは思わなかった」などといった心無い飼い主さんの声を聞くことがあります。

でも、そんなことは当たり前のことなのです。子犬はヌイグルミではない、小さな命を持つ生き物なのですから。

子犬の飼い主になると、「動物の愛護及び管理に関する法律」に基づいて新しい小さな命に対して守らなければならない約束が7つあります。

  1. ペットの習性等を正しく理解し、最後まで責任をもって飼うこと
  2. 危害や迷惑の発生を防止すること
  3. 害に備えること
  4. むやみに数を増やしたり繁殖をさせたりしないこと
  5. ペットによる感染症の知識をもつこと
  6. ペットが逃げたり迷子にならないようにすること
  7. 所有者を明らかにすること

引用元: 環境省自然環境局総務課動物愛護管理室「動物愛護及び管理に関する法律のあらまし」平成24年改訂版

はじめての子犬育ての大変さも、過ぎてしまえば愛犬の成長とともにその頃がなつかしく、ちょっと寂しく感じてしまうほど、子犬の時期というものは楽しい良き思い出となるものです。

いつの日かそんな風に思えるように、受け入れたその時からしっかりと対策を立てながら、素直でフレンドリーなワンちゃんに育てていきましょう!

ほめてほめて、ほめまくれ!のトイレ・トレーニング

子犬がご家庭にやってきてから一番のしつけの壁は「トイレ問題」。

トイレのしつけ成功のコツはなんといっても「失敗をさせない」こと!オシッコしそうな気配を感じたら子犬をトイレに連れていってあげましょう。

人が教えてあげなければ、子犬はどこで排泄をすることが正解なのかを覚えることはできません。

そして、子犬がペットシーツの上でトイレをすることに成功したら、世界で一番の天才!とばかりにほめてあげましょう!

ペットシーツの上でトイレをすると飼い主に喜んでもらえるということを学習した子犬は、次第にペットシーツでのトイレを定着させていきます。

子犬のうちのトイレのタイミングは一緒に生活をしていれば大体把握できるものです。

寝て起きた後やごはんの後など、そろそろトイレをしそうだな、というタイミングでトイレに連れていき、ペットシーツの上で「ワン・ツー、ワン・ツー」など掛け声をかけて排泄を促します。

そのため、ペットシーツが排泄をする場所だということを理解するまでは、サークルなどで囲い行動範囲を限定したトイレの設置をお勧めします。

そもそも「トイレで排泄する」ということは人間が犬との生活の中で決めたしつけのルールにすぎません。

犬にとっては「なんのこっちゃ?」ということを学んでもらうわけですから、根気よく、その子に合ったペースで覚えてもらうようにしつけをする必要があります。

粗相をして叱られたりすると、排泄そのものを隠れてするようになってしまいますので、失敗した時は子犬に対して何の反応もせずに無言で粛々と片付けるようにしましょう。

子犬の甘噛みは対処療法で見守ろう

続いて立ちふさがるしつけの壁は「甘噛み」です。手あたり次第にかじりまくる元気な子犬を持て余してしまう飼い主さんは少なくありません。

子犬時代の甘噛みを止めさせるにはどうしつければよいのか、という発想ではなく、どうやって噛んでほしくないものを噛ませないようにするか、という考え方で乗り切りましょう。

「噛む」ことは、どんな犬でも持っている本能的な行動です。特に生後1歳くらいまでの子犬の時期には、顎や歯を鍛えるためにも何でもかじりたいもの。

また、いろいろなものを噛んで力加減などを学習することも子犬にとっては必要なプロセスです。スクスクと成長し、永久歯が生えそろう頃には、噛んでよいモノと悪いモノの分別がつき、次第に甘噛みも軽減します。

それまでは成長を見守る気持ちで、気長に子犬と向き合っていきましょう。

噛んでほしくないものは子犬の目の届くところから撤退させる、移動することができない大きな家具類にはカバーをする、犬の嫌いな味のスプレーをする、などといったしつけ対策を取る一方で、噛んでもよいオモチャやガムなどを与え、子犬の噛みたい欲求を満たしてあげることが大切です。

とはいえ、「人の手を噛む」という行為は極力経験させたくなもの。

人の手をおもちゃと勘違いしないように、噛まれても「痛いっ」「やめてよ、もう~」などと、大きな声を出したり、あまり騒がないこと。これもしつけ上大事です。

反応があると子犬は遊んでくれているつもりになり、よけいにエスカレートしてしまう場合もあります。

人の手や服などへの甘噛みが始まったら、無言でその対象を子犬の届かないところへ遠ざけましょう。

それでも止めない時には無言でその場から立ち去る、など、「無視の姿勢」を取ることで、子犬は人の手や服を噛むと遊んでもらえないことを学びます。

「ダメ!」や「いけない」などと声をかけてやってはいけないことを伝える場合は、鋭く低い声で短く伝える言い方が犬にとって否定的なサインとして理解しやすく、覚えやすいでしょう。しつけには声のメリハリも大切です。

「かわいい子には旅をさせよ」は子犬のしつけにも当てはまる

1~3ヶ月くらいの月齢は、社会化期と言われ、子犬にとって大変重要な時期です。

恐怖心よりも好奇心が旺盛になる時期でもあり、いろいろなものに興味を持ちはじめます。

この時期に経験したさまざまな出来事は、子犬にとって安定した精神を育み、陽気で何に対してもフレンドリーで、気持ちの落ち着いた犬に成長する土台をつくります。子犬のしつけにおいても非常に重要な時期。

そのため、「ワクチン接種が終わるまでは子犬を外に出してはいけません」という獣医師の言いつけを守って家の中だけで過ごすのではなく、機会をつくってできる限り子犬に多くの経験をさせてあげましょう。

散歩は無理でも、室内であれば移動することは可能です。抱っこしたままでも外に出ることはできます。

車やバイク、自転車、踏み切りや電車を眺めたり、音を聞かせたり、幼稚園児や小学生、いろいろな形状の服やさまざまな年齢の人々に会ったり、触れてもらったり…そのどれもが子犬にとって未知の世界であり、とても貴重な経験となります。

この時期、多くの人や他の犬・猫などの動物たちと出会い、心のキャパシティを育てておくと、後になって恐怖心や警戒心といった感情が育ってきた時に、落ち着いて対処することができるようになります。

子犬の頃にどれだけの経験を重ねることができるか、それを左右するのは他の誰でもない飼い主さん次第です。

ぜひ、過保護にせず多くの実体験を子犬のうちに経験させてあげましょう。

一日、一日を大切に

犬の一生のうち、子犬の頃というのは本当にあっという間です。その短い時期に、一生もののトイレトレーニング、社会化など実にたくさんの大切な要素がギュッと詰まっています。

今日苦手だったことが、明日はきっと出来るようになっている、そんな子犬の無限の可能性に驚いたり感動したりする日々は、この先何年と続くものではありません。

だからこそ、キラキラした子犬時代を一緒に楽しみ、甘噛みやトイレの失敗、いたずらなど、大変なこともしっかりと受け止めて、たくさんの愛情を注いであげましょう。

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