蝶のような立ち耳が印象的な美しい被毛を持つパピヨン。優雅な外見を持つパピヨンですが実際の性格はどうなのでしょうか。
今回は、犬図鑑や飼い方本だけではわからない、パピヨンの性格や食事、運動、毛の手入れ、鳴き声、ケガや病気などについて、実際にパピヨンと暮らしている方のリアルなエピソードをご紹介します。
パピヨン”ジョン”のプロフィール
ジョン(パピヨン)
- 性別:男の子
- 生年月:2012年9月
- 避妊・去勢手術:受けていない
- 体重:3.6kg
- 入手方法:ブリーダー
パピヨン”ジョン”の性格
パピヨンの最大の特徴といえば、蝶々のような大きな立ち耳です。フワフワとした飾り毛が付いていて、見た目はとても優雅です。後ろ姿も可愛らしく、とても女性に受ける容貌をしています。
近所の女の子のパピヨンちゃんは、期待を裏切らず優雅でおっとりしているのですが、我が家のジョンはとても活発で敏捷です。ブリーダーさんからは「すばしこくて自由な感じ」と言われていましたが、我が家に着いた早々、スリッパをくわえて飛び回り、呆気に取られました。また、散歩中に近所のおじいちゃんから「せわしない犬だねぇ…。」と嘆かれた事もあります。
賢くて躾も入りやすく、我が家では、トイレも数か月で覚えられました。
半面、飼い主の様子を良く観察していて、人をコントロールする一面もあります。まだ子犬の頃、こちらが指示しなくてもちゃんとおすわりをしていました。お行儀が良いと感心していましたら、単に、ごほうびが欲しかっただけでした。
愛犬の食事
食事は、1日に2回です。朝は、手羽ガラ2本にキャベツの芯1つとフードが10粒位、夕食は軽く茹でた小さめの手羽元1本にフード15g位、あと野菜(葉野菜+その他)を大さじ山盛り1杯位です。夕食の手羽元は、同量のレバーや卵焼きだったり、トリムネだったりします。
ブリーダーさんの所では、フードの上にムネ肉とキャベツを茹でたものを乗せて食べていたそうで、子犬の頃に1度、ご飯をフードだけにしたところ怒りまくり、私の足に噛み付いた事がありました。私は椅子に上ったきり降りられず、大変に困った思い出があります。
おやつは、やはり手作りのトリムネジャーキーや、焼き芋(ふかし芋)の残りなどです。トリムネジャーキーは、薄切りにしてレンチンでOK。あとは、リンゴやスイカ、ナシなど甘い果物も好物です。
ジョン(パピヨン)の運動量
お散歩は朝晩の2回、それぞれ30分弱位です。主人がお休みの日は、1時間くらい行ってくる事もあり、意外とスタミナがあります。調子がいいと、びゅんびゅん走ります。
散歩の様子は、散歩する人によって異なります。私と主人は甘いので、ジョンはあちこちの匂いを嗅ぎ、マーキングしまくります。犬に合わせて人がついて行っている感じです。
娘(中2)はきちんと犬のボスになれるので、ジョンも大変素直ないい子になり、排泄もまとめて行い、リードは理想的な「し」の字の形を描きます。
家の中でも、投げられたコングやボールを追いかけたりして、20分くらいは体を動かして遊んでいます。
ドッグランには何かのついでのときに立ち寄るのですが、やはりオス犬だからか、匂いばっかりかいでいて、まったく様になりません。犬なりに楽しいのかもしれませんが。
ジョン(パピヨン)の鳴き声・吠え声
個体差があると思いますが、ジョンは家の中で良く吠えます。ドアのチャイム音や開閉音には、「ワオ~ン、ワン、ワン」と、オス犬らしいしっかりした声で吠えます。吠えないようにトレーナーさんと訓練して、多少はましになりました。
あとは夜、主人が帰ってきた時ですね。毎晩、「きゅわわわ~ん」と、高い吠え声で再会を喜びます。夜中11時を過ぎると、マンションなのでさすがに近所迷惑になってしまうので、ムダ吠え防止アヒルを装着させます。多少、声がくぐもって響きが抑えられているようです。
その代わりお散歩のときはほとんど吠えず、よく「おとなしくて、いい子ね~。」と言われます。
ジョン(パピヨン)のフレンドリー度
ジョンは犬も人も大好き。実は、停留睾丸で4ヶ月に入るまで売れ残っていたので、ブリーダーさん宅で兄弟犬と一緒にいた期間が長く、社会性が身についたんですね。だから、誰に対しても基本的にとてもフレンドリーです。
宅配便のお兄さんや道端で休憩している工事のおじさん達、散歩中のおばあちゃん達も大好きで、脈が有りそうな人がいると、まずじっと見つめます。「あらっ」と反応してくれると、大喜びです。人の方も、犬好きの方はかなり癒されるようで、にこにこ嬉しそうにされる方が多いですね。
教会学校のピクニックに連れていった時は、子ども達に大人気でした。犬の散歩に憧れていた子達と一緒に、決して反抗せずに走り回っていました。そういう、忍耐強い一面もあります。
近所のワンちゃん達も基本的に好きで、ご挨拶をしたがります。せっかちなので、おっとりした女の子には嫌がられる事も多いのですが。
反面、神経質で寂しがりやな所もあり、一人きりのお留守番は苦手のようです。 毛の手入れ
パピヨンは基本的に下毛がありません。被毛もある程度太くしっかりしていて、あまりからまる事はありません。ですので、被毛のお手入れは思い出したときに櫛でとかすくらいです。ただ耳の後ろは、ふわふわで毛玉が一番できやすいので注意しています。また、下毛があったり、被毛の手入れが大変なパピヨンもいるらしいです。
トリミングも必要がありませんので、1ヶ月に1度、お風呂場でシャンプーします。あとは、ペット用バリカンで肉球の間の毛や、足や肛門周りの汚れそうな毛を刈る位です。爪切りも1ヶ月に1度ほど、歯磨きは2週間に1度くらいでしょうか。経済的にはとても助かります。匂いはほとんどありません。
被毛はある程度伸びると自然に落ちるので、抜け毛はほどほどにあります。細い毛はふわふわとしているので、人の服には良く付いてしまいますね。
下毛が無いので、冬のお出かけには服は必須です。秋も深まってくると、散歩に連れ出す時に、ぶるぶる震えています。ただ、寒がりのくせに雪は好きですね。
ジョン(パピヨン)のケガ・病気・事故
3歳の夏に、散歩から帰ってから突然具合が悪くなりました。大好きな手羽元をくわえるものの力無くぽとっと落とし、食欲がまったくありません。あくる朝も同様で水も飲みませんでしたので、いつもと全然違う様子に胸騒ぎを覚え、抱えて病院に連れて行きました。
消化器が全体的に炎症を起こしていたらしく、とりあえず注射を打ってもらいました。
その後は、嘔吐と下痢を繰り返し、はあはあと荒い息づかいで震えながら私達を見上げていました。こちらは不安でしょうがありませんでした。
数日間、注射と点滴に通いましたが、3日目を過ぎた頃に、血便をしながらも水を飲み始め、その後やっと落ち着いて寝られるようになり、回復しました。ちょうどその時に予定していた旅行はキャンセルになってしまいましたが、胸をなで下ろしました。
散歩中に、除草剤か、何か雑菌でも舐めてしまったのでしょうか。原因は分からなかったですが、その後は変なものを舐めないように気をつけて散歩しています。
持病は無いですが、胃腸は多少弱い気がします。
あと去年の夏に、ベランダでハチを追い回した後、突然、だだだっと家の中に転がり込んできました。右前足が床に付けられず、見てみると肉球がぷくっと腫れ上がっています。怒ったハチに刺されたんですね。お医者さんでもらった塗り薬を塗り、数日で治りました。
ジョンは、エリザベスカラーを装着させられ、実に冴えない顔をしておりました。
ジョン(パピヨン)とのエピソード
ジョンは身軽で、ソファーの上は勿論、ダイニングテーブルにも椅子を中継してぴょん、と飛び乗ってしまいます。いろいろな食べ物が被害に遭いました。おみやげの和菓子、娘がキッザニアで作ったクロワッサン、サラダに乗せたハム、チーズトースト…。
中でも、2年前のクリスマスに親子で手作りケーキの飾りつけをしていた時、ちょっと目を離したスキに、半分にスライスしておいたケーキの生地が忽然と消えた…。ハッとしてテーブルの下を見ると、何とジョンがケーキ生地にかぶりついているではありませんか!「こら~っ」と怒って取り返したものの、その時のケーキは上部が斜めに削れて、まるでスキー場のような不格好な形になってしまいました。
そんなやんちゃの面もありますが、基本的には優しい犬ですね。誰かが具合が悪くて寝ていると、側にそっと寄り添ってくれます。
小さな犬ですが、大変いとおしく、代えがたい存在ですね。