富士山の山開きは7月。山開きを待ちわびた人たちが一斉に押し寄せ賑わいを見せます。我が家も7月に入った初めの日曜日に行ってきました。富士山は土曜日に出発し8合目あたりで一泊、日曜日の夜中に山小屋を出発して日の出を拝んだら下山するという日程を組んで出掛ける人が多いため、土曜日を避け日曜日に日帰りで散策に行ってきました。
この記事に登場する愛犬
蕾(キャバリア×ビーグルのmix犬。女の子)
まるで富士山は外国、愛犬もビックリ!
愛犬の体力や病気のことを配慮して早めに出発し、涼しい6合目あたりまで散策する予定で出掛けたのですが、山開きして初めての休みなので、日曜日といえども5合目までは行かれないだろうと覚悟していました。
予想通り富士スバルラインの入り口では、「5合目の駐車場は大変混雑しています」とアナウンスしていました。「もし長蛇の列になっていたら5合目まで行かないで4合目で散策しよう」と決めて登ることに。
5合目の駐車場に到着したとき、本当にラッキーな事なのですが、車数台が空きを待って並んでいるだけで、それほど待つことなく駐車することができました。
車を降りて最初に向かったのは富士山小御嶽神社。富士山には何度も来ていますが小御嶽神社でお参りするのは初めて。
小御嶽神社は売店の脇道を入ったところにある神社で、小御岳神社の創建は937年。山岳信仰の聖地として古くから修行者が訪れ、現在の富士5合目に当たる小御岳山の山頂に開山されたと言われています。
現在の富士山の姿になるまで小御岳と古富士が何度も噴火を繰り返し、土台となってできたのが日本のシンボルである現在の美しい富士山になります。
この富士山五合目付近は天狗が支配していたという言い伝えが残されていることから、小御嶽神社には小御嶽太郎坊正真と呼ばれる天狗の神様が祀られています。
予想していたとおり富士山五合目には多くの観光客が訪れていて、右を向いても左を向いても人・人・人!
しかも日本人よりも外国から来た観光客ばかりで、話声は中国語・韓国語・英語・・・などとにかく日本語が聞こえてこない。周りの殆どは外国人であることにびっくりしました。
犬連れで6合目まで散策
小御嶽神社をお参りしたあとはゆっくり6合目まで登ってきました。
もちろん富士山駐車場界隈のお店にいる人たちだけでなく、富士山登頂を目指して登っている人も外国人ばかりです。日本人、どこ行っちゃったんだろう?
富士山は日本のシンボルとしてユネスコ世界遺産に登録される前から、外国人にもとても人気があった場所として多くの観光客が訪れていましたが、やはり世界遺産に登録されたことで拍車がかかったのか、以前よりも多くの外国人が目立ちます。
富士山5合目から馬に乗って登ることもできます。そのためたくさんのお馬さんが待機して、多くの観光客を乗せて歩いていました。
愛犬は最初大きなお馬さんを見てびびっていましたが、何度か愛犬の近くを通る優しいお馬さんにも少し慣れたようで、あまり驚かなくなりました。
5合目から6合目まではまだ森林限界に達していないため、大きな松の木などが生い茂っていて日陰を作ってくれます。また道も広くそれ程の坂道ではないため、スニーカーでも十分に歩くことができ、溶岩石もかなり砕けているためそれほど肉球を痛めることもないと思いますが、わんちゃん用のブーツを持っているなら履かせた方が良いでしょう。
我が家はマイペースでゆっくりと登りながら、途中にある大きな松の木のところでおにぎりを頂きました。
6合目に到着。これより先へ行く方は「富士山 保全協力金」が必要になります。
6合目までで引き返す観光客は納める必要はありません。
さっきまでは高木もあったため風が強いとは感じませんでしたが、6合目には風を遮る木々は既になくなっているためものすごい風が吹いていました。台風の中にいるような感じで、踏ん張っていないと体がふわっと舞ってしまいそうです。
愛犬も体を低くして踏ん張っているのが分かりました。飛ばされないようにしっかりとリードを握って記念撮影だけ済ませて下山することに。
4合目の奥庭自然公園散策
5合目から4合目まで降ってきて奥庭を散策。
こちらの奥庭自然公園にも夏の暑い時期には良く来る場所です。
奥庭自然公園は、4合目の駐車場から自然林に囲まれた林の中にある坂道を下っていくと、お土産や軽食がいただけ、宿泊もできる奥庭荘に到着します。この奥庭荘の先が庭園になっていて、富士山が噴火したときに流れ出た溶岩奇形の岩が至る所にあり、石畳になった散策路があります。この辺りは天狗の庭と呼ばれ、カラマツ・シャクナゲ・ナナカマドなどの木と、足下には愛らしいコケモモがびっしりと生えています。
自然豊かな散策路を季節の草花を愛でながら散歩することができ、奥庭の標高はおよそ2200mあるので平地よりも12度ほど気温が低いため、夏場わんちゃんの散歩にも最適です。
庭園の方は高木があまりなくハイマツが曲がりくねって生えていて、その形も強風によって倒れたり、地を這うように成長を続けている自然の厳しさがうかがえます。
富士山の自然を満喫できる場所として、またその厳しい自然の中でたくましく生きる植物や小鳥たちに癒やされる場所としてもおすすめ。
ちょうど私たちが行った時期には、高山植物が一斉に花を咲かせている時期でした。
ハクサンシャクナゲやコケモモ、オダマキ、紅花一薬草などを見ることができたのはとても嬉しかった。
特に紅花一薬草は珍しいですね。白い花を付ける一薬草は山野草として見かけますが、ピンク色の紅花一薬草は初めて見て感激しました。
富士山の山開きに合わせて富士山5合目~6合目と、4合目にある奥庭自然公園を散策し夏の暑い時期、少しは涼しく過ごすことができました。
帰りも渋滞に巻き込まれることなくスムーズに帰宅。
富士山に登れるのは期間が限られており、8月のお盆の頃になるとマイカー規制がされるため、わんちゃんを連れて行くことができません。そう考えるとわずかな時期だけしか楽しむことができませんので、ホームページなどを確認して出掛けることをお勧めします。
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