トイプードルはくりくりのかわいい目、愛らしい容姿とその持ち前の賢さで、躾もしやすく飼いやすい犬種と言われており、とても人気の高いワンちゃんです。
今回はそんな人気の高いトイプードルを実際に飼っていらっしゃる飼い主さんに、その性格や今まで経験したケガや病気などについてお聞きしましたのでご紹介します。
トイプードルに興味のある方、これから飼おうと考えていらっしゃる方は是非参考にしてください。
トイプードル”ケンジ”のプロフィール
ケンジ(トイプードル)
- 性別:男の子
- 生年月日:2012年11月7日
- 避妊・去勢手術:受けていない
- 体重:5.8kg
- 入手方法:ブリーダー(獣医師)
トイプードル”ケンジ”の性格
プードルは頭が良い犬種のランキングで上位にランクインしています。 うちのトイプードル ケンジも親バカかもしれませんが、確かに頭が良いと思います。言葉もたくさん理解しています。おすわり、お手、おかわりは生後2か月でマスターしました。
ケンジはごはんとおやつも区別しています。水がなくなっているときも、器を手で動かして水が入ってないことを教えてくれます。おもちゃは、ぬいぐるみ系とボール系の区別をしているようです。ぬいぐるみ系は(おともだち)という言葉で理解しています。おやつが冷蔵庫に入っていることを知っているので、おねだりする時は冷蔵庫の横に立ち、私たちを見て催促します。また、冷蔵庫は?と言うと、冷蔵庫に立ちかかり、カリカリします。トイプードルが言葉をこれだけ明確に理解するとは思っていなかったので、小さい頃からもっと教えておけば良かったと後悔しています。
ケンジくんどこ?と声をかけると、どこにいてもワンと返事してくれます。
一日の私たちの動きを時間帯で覚えているようです。散歩は主人が連れて行くので、その時間帯は主人の近くに、食事やおやつの時間帯は私の近くにいます。時計がわかるはずはないのですが、とても正確で驚きます。
ケンジは、とてもしつこいです。良く言えば最後まであきらめない性格です。 これもトイプードルの性格でしょうか。たとえば、ボール遊びをしていて、ボールが隙間に入った時、あきらめず、とれるまでがんばります。あとは、とても人懐っこい性格です。人間が大好きで、家族以外の人も同じくらい喜びます。テレビを見ていても人が写ってる時は静かに見ているのですが、アニメや動物が写ると途端に反応し、テレビに向かって吠えます。
ケンジはいたずらも大好きです。
わが家にはギンという名前のロシアンブルー5歳の男の子もいます。ケンジとギンは生後2か月から、一緒に暮らし始めました。最初は犬と猫が同居することを懸念しましたが、小さい時から一緒にいるからなのか、まるで兄弟のようです。
喧嘩のようなじゃれ合いは時々していますが、どちらかと言えば、いつもいたずらなケンジが、ギンに突進したりして、遊ぼうよと仕掛ける状態です。逃げようと思えばすぐ逃げられるのにギンは、横になりお腹を見せることもあります。時々ギンが攻撃するとケンジが尻尾を丸めて逃げたりします。お互いに強く噛んだり爪を立てることもないようです。私たちから見るとギンがケンジをあしらっているように思います。
小さい頃は、いつも重なりあって眠っていました。
おやつをおねだりする時も一緒です。
ケンジ(トイプードル)の食事
わが家のトイプードル ケンジの食事は、朝と夕方の2回与えています。 朝は手作りごはん、夕方は低脂肪のドライフードです。
犬の食事の量は、その子の帽子の大きさくらいと聞いたことがあるので、手作りもドライフードもケンジの頭の大きさの8割くらいを与えています。
食べっぷりは、よほど、おやつを食べすぎてない限り与えたものはきれいに食べてしまいます。 おやつは、何でも好きですが、出来るだけササミの素焼きを与えています。市販で一番の好物は、細くて固めのターキーです。
手作りごはんは、1週間分をまとめて作り冷凍保存しています。毎朝、電子レンジで解凍してから与えています。挽肉をベースにさつま芋や野菜を細かくして作ったものです。
まれに食欲がなく、手作りもドライフードも食べようとしない時は、少しだけパウチをトッピングしてあげます。犬は味ではなく、においで判断すると聞いたことがあります。だからわずかな量でも好きなパウチのにおいがすると、その勢いで全部食べてしまうようです。 手作りごはんをおいしそうに食べてる姿も、私がケンジに癒されてる中のひとつです。
犬と猫が一緒に生活している我が家にとって、注意する点は、犬と猫それぞれの食べ物です。ギンはケンジのものを食べようとしませんが、ケンジは何でも食べたがります。犬用より猫用の食べ物がおいしいと聞いたことがあります。
犬が猫用を食べるのは良くないことなので、ギンの食べ物はケンジが届かない高い場所で与えています。
ケンジ(トイプードル)の運動量
わが家のトイプードル ケンジの1日の運動量ですが、散歩は、朝と夕食後の2回で、平均15分から20分程度です。ケンジが自分の目的を果たすまでは、けっこうグイグイ引っ張っていきます。
小さいけど、けっこう力は強いです。でも、落ち着くと遊びながらゆっくりとついて来ます。ドッグランに行った経験は一度もありませんが、田舎なので走れる場所はたくさんあります。
ケンジ(トイプードル)の鳴き声・吠え声
鳴き声・吠え声は、体が小さいわりには大きい方だと思います。 鳴き方の種類がたくさんあり、おやつを欲しい時、退屈してる時、散歩を催促してる時、やきもちを妬いてる時等、感情豊かにさまざまな声で鳴きます。
人が来た時も、喜びの声なのですが尻尾を振りながら大きい声で吠えます。無駄吠えという点では、インターフォンです。ピンポーンの音に反応して吠え続けるので、会話が成立しません。これは私がしつけに失敗したからだと思います。
ケンジ(トイプードル)のフレンドリー度
わが家のトイプードル ケンジは人間が大好きです。 家族以外であっても、毎回大喜びして歓迎します。何度もクルクルと回り、尻尾を思い切り振りながら飛びついたり抱きついたりしています。
来客があってもケンジの歓迎の儀式が終わるまで玄関から上がれない状況です。 この歓迎は、ケンジの相手を2~3分程すると落ちつきます。
散歩中にご近所の方と会うと、散歩を中断して立ちかかって挨拶をします。
いつも、私と主人を観察していて、二人で話をしていると、必ずと言って良い程、私たちの間に入ってきて座わります。立ち話の時は、抱っこしてと甘えてきます。
いつでもどこでもついてくるので、小さい時は、黒いし見えにくいこともあり、何度か踏みそうになりました。トイレに行っても出てくるまで、ドアの前で待っています。いつも人と触れていないとだめみたいです。
忙しくしていると、かまってもらえないことを不満そうに、こんな顔をしています。
猫のギンとは、兄弟のように接していますが、散歩中に他の猫と会ったりすると、追いかけようとします。ケンジにとって、ギンは、猫ではなく、特別な存在のようです。 他の犬に対しては、窓から散歩してる犬を見つけた時は吠えていますが、散歩中に会っても特に気にならないようで散歩を優先しています。
ケンジ(トイプードル)の毛の手入れ
トリミングは、一度しか経験がありません。生後3~4か月くらいだったと思いますが、生まれたままの状態で、さすがにモフモフになってきたので一度だけ連れて行きました。それ以来、ずっとシャンプーもカットも私がしています。低刺激で毎日でも使えるようなシャンプーを使っています。
トリミングのお金の問題というよりも、ケンジと話しながら、自分でお手入れをすることでスキンシップがとれているように感じます。決して、プロのように上手には出来ませんが、トイプードルは他の犬種に比べて、毛が延びるのが早いみたいで、すぐ長くなります。そのため、仮にカットに失敗してもあまり気にしなくて大丈夫です。経験を重ねるごとに、私の腕も上達してきたように思います。
ブラッシングは、ほぼ毎日しています。最初はブラシのあて方もわからない状態でしたが、これも毎日していると慣れてきます。トイプードルは毛がカールしているので、毎日ブラッシングしなければ、もつれてしまいます。私は苦にはなりませんが、この点が大変と言えば大変なのかもしれません。
トイプードルは何と言っても、まったくと言って良いほど抜け毛がありません。ブラッシングしていてもほとんどない状態です。室内犬で抜け毛はとても気になることだと思いますが、その点、トイプードルはとても良いと思います。
ケンジ(トイプードル)のケガ・病気・事故
2013年5月26日 右脚脱臼
遊んでいる時、ジャンプして身体を少しひねった瞬間に、キャインとすごい声で鳴きました。病院で、脱臼と診断され、獣医師が手で戻したところ、一応もとに戻ったようでしたが、一度脱臼すると癖になるので、また外れるかもしれないとのことでした。
痛がる時はどうすれば良いか(戻し方)の指導を受け帰宅しました。その後、痛がることはありませんでしたが、時々、2、3歩片足だけで歩き調整しているような動きをしています。獣医師が慣れて外れたまま歩く犬もいるとおっしゃったので、ケンジもそうなのかもしれません。
元気いっぱいは良いことですが、小型犬、特にトイプードルやダックスフンドは脱臼する可能性が高いので注意が必要とのことです。
2014年6月 胆泥症(たんでいしょう)
昼食時、嘔吐2回(黄色い胆液に異物あり)便もゆるくて、病院でエコー検査を受けた結果、まだ胃に異物が残っているとのことでした。全部はかせる為に注射をするとすぐに嘔吐し全部吐き出したようでした。ドッグフードの形に似たものと軟骨のおやつに似ているものがそのままの形で残っていました。胆嚢に胆液がどろどろ状態でたまっているとのことで、まず食生活を変えるようにとの指示を受け、ドッグフードも低脂肪のサンプルをいただきました。
おやつは市販のものではなく、ささみまたは胸肉を素焼き、あるいはボイルしたものを与えるようにとのことでした。飲み薬を飲ませながら1か月後再検査となりました。 原因として考えられるのは、ギンのごはんを時々食べてしまうこと、高齢の母が人のお菓子を与えていることが考えられます。
2014年7月24日 1か月後の検査
1か月後の再検査。胆嚢にたまった胆液は、まだ少し残っていましたが、1か月前よりかなり少なくなっているとのことでした。
おやつを最小限控えたことと、ギンのごはんやおやつを食べないように注意したことで効果があったようです。獣医師から伺った話で、もし手術をすることになれば、手術後ギブスをして2か月ぐらい運動を控えなくてはいけないので、ジャンプや散歩ができなくなるので犬の大きなストレスになる場合もあるそうです。
2016年5月26日 椎間板ヘルニア
前日まで元気だったのに朝散歩に行った時、とぼとぼ歩いて途中で帰りたがったようです。食欲もなく、1時間後、もう一度散歩に連れて行きましたが、やはり元気はありませんでした。腰のあたりを触るとヒンといった泣き方をします。診察結果は、椎間板ヘルニアでした。階段の上り下り、テレビへのジャンプ、回転等が原因と思われます。1週間は安静にするようにとのことで、散歩も禁止、階段も自分で登ることは避け、抱っこするようにしました。
幸い今は、どの病気も落ち着いています。 小型犬はトイプードルに限らず、足腰が弱いようです。
ケンジ(トイプードル)とのエピソード
ケンジを迎える前に雑種ですが、ケンという犬を飼っていました。ケンは、18歳の時、長寿表彰を受け、2012年11月29日に天国へ行ってしまいました。ケンジは2012年11月7日生まれです。ケンはケンジが誕生したのを確認して同じ年月の末日に天国へ行ったのだと思います。
ケンがいなくなったことがさみしくて、すぐに次に迎える犬を探しました。そして、運命に引き寄せられるようにケンジと出会い、ケンの二代目だから迷わずケンジと名前をつけました。
ケンは外で飼っていたので、室内犬は初めてでした。起きてる時も寝ている時もいつもそばにいるケンジが、ケンがいなくなった寂しさを癒してくれました。ケンは丈夫で病院も数えるくらいしか行ったことがありません。半面、ケンジと出会ってから、糖尿病や癌など、犬も人間と同じ病気になることがあると知りました。ケンに比べて心配も多いケンジですが、可愛い顔、可愛い素振りがたまりません。
ケンジは、お留守番がとても嫌いです。私がバッグを持つと、連れて行ってと抱っこをおねだりして離れようとしません。ごはんも置いて、大好きなおやつを置いて、ケンジをふりきって出かけ、帰宅してみると、ごはんもおやつもそのまま残しています。顔を見て安心するのか、その後、全部食べてしまいます。
犬だけど、本当に家族です。ケンジに癒されている毎日ですが、ケンジを守ってあげたいと思う毎日でもあります。